読解力は読むだけでつくものではない。
何が書いてあるかを説明する力も同時に付けないと、しっかりとした読解力を習得することはできない。
かなり簡潔にまとめましたが、これが基本だと思います。
ところが最近の小中学生の様子を見ていると、
読解力以前の課題があることが垣間見えてきました。
書写力です。
漢字を書く練習とか書道とは違い、
黒板に書かれた内容を写したり、教科書などの文章を書き写す力のことです。
文章を写そうとすると、読む→覚える→書くを繰り返すことになります。
その過程で読むことへの慣れを定着させる必要があります。
まとめると、
「書写力」→「読む力」→「集中力」→「説明力」→「読解力」→「書く力」と成長します。
最後の書く力は文章を作れる力です。
小学校や中学校の授業では、文章を写すという作業がかなり減っています。
なので、多くの子供たちは3行ほどの文章を、読むのではなく、
目に入った文章を全体的にとらえて脳で情報処理しようとしています。
脳には順番がバラバラに伝わったりして、正確に読むとることは出来ません。
数字や目立った文字を優先順位とするからです。
分数を「5分の4」と読み上げるのに、書くときに4から書き始める子もいます。
この書写力不足が全教科に影響を与えます。