テストで最初×(ばつ)だったけど、直したら〇(まる)をもらえる。
テストで80点だったけど、直したら100点に書き換えてもらえる。
その時の子供の気持ちを想像してみましょう・・・
「やったぁ!〇になったぁ」
「100点だぁ」
間違った問題をやり直そうとする、一連の流れ作業が完成することでしょう。
(1)間違えれば、直せば良い
(2)間違えて悔しいから、もう一度しっかり考えて、先生に見て欲しい
表面に出ている子供の気持ちと、内面での行動は別です。
(2)の思いをもって直しができる子は、ドンドン伸びるでしょう。
しかし、(1)の思いをもって直している子が伸びると思いますか?
そして、残念なことに(1)の思いを持つ子が多くなっていると思いませんか?
子供たちに「考える」時間を、もっともっと持たせてほしいのです。
「算数プリント全問正解したら帰って良いよ」と言われて、
(A)がんばって、1回目で全問正解させよう!
(B)早く帰りたいし、さっさと正解させよう!
(A)の子は集中して、考えて考えて提出して、間違ったら悔しくて、しっかり身につく子です。
(B)の子は、早く帰りたいが優先しているから、間違わないようにすることよりも、
早く解くことを優先し、しっかり読まずに、多く間違える。
間違ったら、今度は「+」を「-」に変えたり、「×」を「÷」に変えたり、
早く帰るために、間違え直しを繰り返し提出して、まったく身につかない子です。
(2)の気持ちを持って(A)の行動ができる子が数人出ることによって、
この教育方法がすばらしいと思われています。
その裏に、(1)の気持ちを持って(B)の行動をする子が数多く生み出されています。
そして(1)の気持ちを持って(B)の行動をすることを身に着けてしまった子は、
そこから抜け出すことが非常に難しいのです。
習い事を決める際に、知名度だけで決められると、このような落とし穴があります。
抜け出すのが難しい落とし穴です。
(2)の気持ちを持って(A)の行動ができる子を育てることが必要です。